生産者プロフィール

はじめまして。神奈川県小田原市で養鶏と農業を営んでいる檀上貴史と申します。
2002年大学を卒業後、銀行員、会社経営を経て、2012年に新規就農しました。
※新規就農した経緯はgreenzさんの記事を読んでいただけると幸いです。

https://greenz.jp/2017/07/05/danjo_takashi/
https://greenz.jp/2022/01/17/danjo_takashi_2/

わたしたち春夏秋冬が取り組む養鶏と農業には、大きな特徴が2つあります。

1つ。
薬剤など人工資材を使用せず、個々の鶏が持っている力と個々の植物が持っている力を信じて、養鶏と農業に取り組むこと。

2つ。
近隣地域から出る農業残渣と食品副産物を発酵飼料や鶏舎の敷料に利用して卵を生産し、お客様へ提供する【地域循環型】であること。

上記のような養鶏を「自然養鶏」と表現し、屋号を『自然養鶏場 春夏秋冬』として、養鶏場を運営してきました。
しかし、今現在は、「自然養鶏場」を外し、『春夏秋冬』とだけ名乗っています。

自然養鶏という言葉を使わなくなった理由はいくつかあるのですが、主な理由は下記となります。

・鶏との暮らしを通じ、「自然」という言葉の解釈が変わってきたこと。
・「自然養鶏」を名乗ると、「自家繁殖」や「放し飼い」などが必須事項になることに違和感を抱いたこと。

わたしたち夫婦は、単純に…
①元来、日本における農業と畜産業は深く、密接な関係にあったのではないか?
②大型化や効率化を進める段階で、農業と畜産業の関係が希薄になってしまったのではないか?

…と考え、
適切な農業と畜産業の関係は残渣の減量や環境の浄化に繋がり、地域の健全な循環を作り出しながら、暮らしていこうと心に決め、養鶏を始めただけなんです。
けっして、「自然養鶏をやりたいから」とか「自然養鶏であることを認められたいから」といった理由で始めた訳ではありません。

鶏との暮らしは、飼育設備、地域性、自然との関係性など、様々なことを理由に日々変化し続けます。
その変化を受け入れる器量が大切なことだと鶏たちから学びました。