社会的責任

春夏秋冬が取り組む『社会的責任』とは

春夏秋冬は、『養鶏と農業を通して、地域の社会的な課題の解決と改善に貢献する』ことを経営理念としています。
今現在、取り組んでいる地域の社会的な課題は、①耕作放棄地問題、②空き家問題、③担い手不足問題の3つとなります。

①耕作放棄地問題について

就農して以来、30,000 ㎡以上の耕作放棄地を購入し、その他に維持管理を受託している耕作放棄地は約70,000 ㎡あります。
耕作放棄される田畑は耕作条件が良くないことが多く、野菜などを栽培する畑として管理するのは非常に困難ですが、鶏たちの飼料を作る畑として維持していくには適していることがあります。
鶏たちの飼料として育てた農産物の中から、きれいにできた農産物だけを食用として出荷し、それ以外は全量、鶏たちの飼料にしています。そこから得られた収益で耕作放棄地を新たに購入し、時間をかけて条件の良い農地に改良することで、耕作放棄地問題を解決することに貢献します。

②空き家問題について

就農して以来、3軒の空き家を購入しました。養鶏場がある地域は、貸家が少なく、宿泊施設もありません。この地域で新規就農を目指しても、住む家が見つからず、断念してしまうケースが多々あります。
また、高齢農家さんが離農する際、一般的な不動産業者が介入すると宅地部分のみ売買の対象となり、隣接する農地が放棄されてしまう問題もあります。
そこで、農業生産法人である当社が空き家と農地の両方を購入し、この地域での就農を希望する方に貸し出すことで空き家問題の解決に貢献します。

③担い手不足問題について

春夏秋冬では『養鶏トラスト』という消費者参加型の担い手育成制度に取り組んでいます。
養鶏トラストは、『担い手育成に再投資することを約束した定期購入』を原資とした育成制度です。

養鶏トラストの売上金の主な使途は、下記となります。
① 独立就農を目指す研修生の受け入れと研修期間中の給与支給
② 研修終了時に最低限必要な農機具の譲渡
③ 学生インターンの受け入れ及び給与支給
④ 耕作放棄地及び山林の購入
⑤ 果樹苗の購入

今現在、日本における新規就農者に対する研修は無報酬または低賃金であることが当然とされています。しかも、就農資格を得るまでに2年間という期間が必要なので、その期間中に自己資金が枯渇してしまう方が多いのです。さらに、農地も無いとなれば、「資金なし、土地なし、コネなし」の状態で新規就農することになります。
このような状態で、事業として軌道に乗せられる新規就農者は、ほとんどいません。

この問題に対して、春夏秋冬は『養鶏トラスト』を通じて、お客様と共に、担い手育成に取り組んでいます。
2016年から制度を始めて、約100 名の方にご参加いただいております。
今現在、1名が春夏秋冬の常勤スタッフとして従事しています。